下地処理についてお伝えします
2025.04.17 (Thu) 更新
劣化対策:下地処理について
建物の美観を維持し、寿命を延ばすために不可欠な塗装工事。
その工程の中でも、最終的な仕上がりを大きく左右するのが「下地処理」です。
どんなに高品質な塗料を使用しても、下地処理が不適切であれば、塗膜の剥がれや膨れ、ひび割れなどの不具合が生じ、期待される効果を発揮できません。
そこで、今回は塗装工事における下地処理の重要性や注意点について説明していきます。
Contents
なぜ下地処理が重要なのか?
下地処理は、単に古い塗膜や汚れを取り除く作業ではありません。
その主な目的は次の3点に集約されます。
塗料の密着性を高める
塗料は、下地にしっかりと密着することで、その性能を最大限に発揮します。
下地に汚れや油分、剥がれかけた古い塗膜などが残っていると、塗料が適切に接着せず、早期の剥がれや膨れの原因となります。
下地処理によって、塗料がしっかりと食いつくための清浄で平滑な面を作り出すことが重要です。
塗膜の耐久性を向上させる
下地の状態が悪いと、塗膜に無理な力が加わり、ひび割れやすくなります。
例えば、下地に水分が残っていたり、構造的な欠陥があったりする場合、その影響が塗膜に現れやすくなります。
適切な下地処理は、これらの潜在的な問題を解消し、塗膜の耐久性を高める役割を果たします。
美しい仕上がりを実現する
下地の凹凸や傷は、そのまま塗膜の表面に現れてしまいます。
特に、光沢のある塗料を使用する場合、下地のわずかな歪みも目立ちやすくなります。
下地処理によって、表面を滑らかに整えることで、均一で美しい仕上がりを実現することができます。
下地処理の基本的な流れと各工程の詳細
塗装工事における下地処理は、建物の材質や既存の状態によって異なりますが、一般的には次の基本的な流れでおこなわれます。
既存塗膜の調査・診断
既存の塗膜の状態を詳細に調査し、剥がれ、浮き、ひび割れなどの劣化状況を確認します。
この診断結果に基づいて、適切な下地処理方法を決定します。
目的
下地の状態を正確に把握し、必要な補修や処理方法を特定する。
注意点
目視だけでなく、触診や打診など、様々な方法で劣化状況を確認することが重要です。
目地処理
サイディングボードなどの外壁材の目地や、窓枠との取り合い部分などには、シーリング材が充填されています。
劣化したシーリング材は、雨水の浸入経路となるため、打ち替えや増し打ちなどの適切な処理が必要です。
目的
建物の防水性を確保し、雨水の浸入による内部の腐食を防ぐ。
注意点
シーリング材の種類(ウレタン系、シリコン系、変成シリコン系など)は、外壁材や塗料との相性を考慮して選択する必要があります。
施工時には、適切なプライマーの塗布と、均一な充填が重要です。
高圧洗浄
最初に、建物全体の表面に付着した汚れ、カビ、藻、排気ガスなどの不着物を高圧の水流で洗い落とします。
これは、下地処理の最初の重要なステップであり、後の工程の効果を高めるために不可欠です。
目的
表面の汚れを徹底的に除去し、塗料の密着を妨げる要因を取り除く。
注意点
水圧の調整を誤ると、外壁材を傷つける可能性があるため、専門会社による適切な判断が必要です。
特に、サイディングボードなどの場合は、目地部分への水の侵入を防ぐように注意が必要です。
旧塗膜の除去
既存の塗膜の劣化が著しい場合や、新しい塗料との相性が悪い場合は、旧塗膜を剥離する必要があります。
剥離方法には、手作業によるケレン、電動工具による研磨、剥離剤の使用などがあります。
目的
不安定な旧塗膜を除去し、新しい塗料がしっかりと密着できる下地を作る。
注意点
下地材を傷つけないように、適切な剥離方法と工具を選択する必要があります。
剥離剤を使用する場合は、安全性に十分配慮し、適切な保護具を着用することが重要です。
下地補修
外壁材のひび割れ、欠損、シーリング材の劣化など、下地の損傷部分を補修します。
この工程は、建物の防水性を回復させ、塗膜の耐久性を向上させるために非常に重要です。
目的
下地の不具合を修正し、平滑で安定した塗装面を確保する。
注意点
補修材の種類や工法は、下地の材質や損傷の程度によって適切に選択する必要があります。
シーリング材の打ち替えや増し打ちを行う場合は、既存のシーリング材との適合性や、適切なプライマーの選定が重要です。
下塗り
下地と塗料の密着性を高め、塗料の性能を最大限に引き出すために、下塗材を塗布します。
下塗材は、下地の種類や塗料の種類に合わせて適切なものを選択する必要があります。
目的
下地と上塗り塗料の密着性を向上させ、耐久性を高める。
注意点
下塗材の種類を間違えると、十分な密着性が得られない場合があります。
メーカーの仕様に従い、適切なプライマーを選択し、均一に塗布することが重要です。
下地処理における重要な注意点
下地処理は、塗装工事全体の品質を左右する非常に重要な工程です。
次の点に注意して、適切な下地処理をおこなうようにしましょう。
適切な時期の実施
雨天時や、気温が極端に低い・高い時期は、下地処理の効果が十分に発揮されない場合があります。
天候や気温を考慮し、適切な時期に実施することが重要です。
下地材の種類の把握
外壁材や屋根材の種類によって、適切な下地処理方法や使用する材料が異なります。
専門会社に相談し、下地材に合った処理をおこなうようにしましょう。
既存塗膜の状態の見極め
既存塗膜の状態を正確に把握し、必要に応じて適切な除去方法を選択することが重要です。
無理な剥離は、下地を傷つける原因となります。
補修箇所の適切な処置
ひび割れや欠損などの補修は、適切な材料と工法でおこなう必要があります。
不適切な補修は、再劣化の原因となります。
シーリング材の選定と施工
シーリング材は、外壁材の動きに追従できる柔軟性のあるものを選び、適切なプライマーを使用して、確実に密着させることが重要です。
下地調整材の適切な使用
下地調整材は、塗料の種類や下地の状態に合わせて適切なものを選択し、均一に塗布することが美しい仕上がりのために重要です。
下塗材の選定と塗布
下塗材は、上塗り塗料との適合性を考慮し、下地の種類に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。
塗布量や乾燥時間もメーカーの仕様に従うことが重要です。
専門会社への依頼
下地処理は専門的な知識と技術が必要となるため、DIYでおこなうには限界があります。
信頼できる専門会社に依頼し、適切な下地処理をおこなってもらうことが、長期的に建物を守る上で最も重要なポイントです。
まとめ
塗装工事における下地処理は、建物の美観維持だけでなく、耐久性向上にも不可欠な工程です。
適切な下地処理をおこなう事で、塗料の性能を最大限に引き出し、建物を長期間にわたって保護することができます。
下地処理には様々な工程があり、それぞれに重要な意味と注意点があります。
これらのポイントを理解し、信頼できる専門会社と連携しながら、適切な下地処理をおこなうように心がけてください。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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