サイディング材の特徴と適切な塗装についてお伝えします
2025.04.30 (Wed) 更新
外壁材:サイディング材の特徴と適切な塗装について
住まいの外観を美しく保ち、風雨や紫外線から建物を守る重要な役割を担う外壁材。
その中でも、デザイン性、施工性、メンテナンス性に優れ、多くの住宅で採用されているのが「サイディング材」です。
そこで、今回は多様な種類を持つサイディング材の特徴について説明していきます。
Contents
多彩な表情を持つサイディング材の種類と特徴
サイディング材は、主成分や製造方法によって様々な種類が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。
住まいのデザインや環境、予算に合わせて最適な素材を選ぶことが重要です。
*窯業系サイディング:デザイン性と耐久性のバランス
セメント質原料と繊維質原料を高温高圧で成形した窯業系サイディングは、日本の住宅で最も普及している外壁材の一つです。
【特徴】
豊富なデザイン
レンガ調、タイル調、木目調、石目調など、意匠性の高いデザインが豊富で、様々な住宅スタイルに調和します。
高い耐久性
耐火性、耐震性、遮音性に優れており、建物を長く守ります。
比較的安価
他のサイディング材と比較して、材料費や施工費が比較的安価な傾向があります。
メンテナンスが必要
主成分がセメント質であるため、吸水性があり、定期的な塗装によるメンテナンスが必要です。
放置すると、ひび割れや剥がれ、カビや藻の発生につながります。
重量がある
他のサイディング材に比べて重量があるため、建物への負荷が大きくなる可能性があります。
*金属系サイディング:軽量性と断熱性の高さ
ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属板を使用した金属系サイディングは、近年注目を集めている外壁材です。
【特徴】
軽量性
他のサイディング材に比べて非常に軽量で、建物への負担を軽減できます。
地震時の建物の揺れを抑える効果も期待できます。
高い耐久性
耐候性、耐食性に優れており、錆びにくく、長期間にわたって美観を維持できます。
優れた断熱性・遮熱性
断熱材と一体になった製品が多く、断熱性や遮熱性に優れ、冷暖房効率の向上に貢献します。
メンテナンス頻度が低い
表面に特殊な塗装が施されているものが多く、メンテナンス頻度が比較的低く済みます。
デザインのバリエーション
シンプルでモダンなデザインが多く、シャープな印象を与えます。
木目調などのデザインも登場しています。
初期費用が高い傾向
他のサイディング材と比較して、材料費がやや高くなる傾向があります。
*木質系サイディング:自然の温もりと風合い
天然木や木質系の素材を使用した木質系サイディングは、自然素材ならではの温かみと美しい風合いが魅力です。
【特徴】
自然な風合い
木材本来の質感や色合いが、住まいに自然な温もりと安らぎを与えます。
経年変化による風合いの変化も楽しめます。
高い断熱性・調湿性
木材は断熱性や調湿性に優れており、快適な住環境を実現します。
環境に優しい
再生可能な自然素材を使用しており、環境負荷が少ない素材です。
メンテナンスが重要
他のサイディング材と比較して、耐候性や耐久性が低いため、定期的な塗装や防腐処理などのメンテナンスが不可欠です。
防火対策が必要
可燃性であるため、防火地域や準防火地域では使用制限がある場合があります。
サイディング材の塗装:美観維持と保護機能向上のために
サイディング材の塗装は、単に外観を美しくするだけでなく、素材を保護し、建物の寿命を延ばすための重要なメンテナンスです。
特に窯業系サイディングは吸水性が高いため、定期的な塗装が不可欠です。
【塗装の必要性と効果】
防水性の向上
塗膜がサイディング材の表面を覆い、雨水の浸入を防ぎます。水の浸入は、内部の腐食や劣化の原因となります。
紫外線からの保護
紫外線は塗膜やサイディング材の劣化を促進します。塗装によって、紫外線によるダメージを軽減します。
美観の維持・向上
色褪せや汚れが目立ってきた外壁を塗り替えることで、新築時の美しさを取り戻し、住まいの印象を向上させます。
断熱性・遮熱性の向上
特殊な塗料を使用することで、断熱効果や遮熱効果を付与し、室内の温度環境を快適に保ち、冷暖房費の節約にもつながります。
防カビ・防藻効果
カビや藻の発生を抑制する塗料を使用することで、外壁の美観を長期間維持できます。
【塗装時期の目安】
一般的に、サイディング材の塗装の目安は、新築後7~10年程度と言われています。
ただし、使用されているサイディング材の種類や塗料の種類、建物の立地環境によって劣化の進行具合は異なります。
次の症状が見られた場合は、塗装を検討する時期です。
チョーキング現象
外壁を触ると、手に白い粉が付く現象。塗膜の防水成分が劣化しているサインです。
塗膜のひび割れ
ヘアークラックと呼ばれる微細なひび割れや、より大きなひび割れが発生している場合。水の浸入経路となる可能性があります。
塗膜の剥がれ
塗膜が部分的に剥がれている場合。放置すると、下地の劣化につながります。
変色・退色
外壁の色が変わったり、色褪せが目立ってきた場合。
美観を損なうだけでなく、塗膜の保護機能も低下している可能性があります。
カビ・藻の発生
外壁にカビや藻が発生している場合。美観を損なうだけでなく、建材の劣化を促進する可能性があります。
シーリング材の劣化
サイディング材の継ぎ目に使用されているシーリング材がひび割れたり、剥がれたりしている場合。水の浸入を防ぐ重要な部分です。
塗装をおこなう際の注意点
サイディング材の塗装は、専門的な知識と技術が必要です。
DIYでおこなう事可能ですが、仕上がりや耐久性を考慮すると、信頼できる専門会社に依頼することをおすすめします。
次に、塗装をおこなう際の重要な注意点を解説します。
【事前調査と診断の重要性】
塗装をおこなう前に、専門家や専門会社による丁寧な事前調査と診断が不可欠です。
サイディング材の種類と状態の確認
サイディング材の種類によって、適切な塗料や工法が異なります。
ひび割れ、剥がれ、反り、シーリング材の劣化など、外壁全体の状態を細かくチェックします。
周辺環境の確認
日当たり、風通し、降水量など、建物の立地環境も塗料の選定に影響を与えます。
過去のメンテナンス履歴の確認
過去の塗装履歴や使用された塗料の種類などを確認することで、適切な塗料や工法を選択する際の参考になります。
見積もりの取得
複数の会社から見積もりを取り、工事内容や使用する塗料、保証内容などを比較検討することが重要です。
安すぎる見積もりには注意が必要です。
【適切な塗料の選定】
サイディング材の種類や既存の塗膜、期待する効果(耐久性、断熱性、遮熱性、防カビ・防藻性など)、予算などを考慮して、適切な塗料を選ぶ必要があります。
ウレタン塗料
比較的耐久性が高く、価格と性能のバランスが良い塗料です。
シリコン塗料
耐候性、耐汚染性に優れており、近年主流となっている塗料の一つです。
フッ素塗料
耐久性が非常に高く、長期的なメンテナンスコストを抑えたい場合に適しています。価格は高めです。
無機塗料
耐候性、耐火性、低汚染性に非常に優れており、近年注目を集めている塗料です。
耐久性が高く、メンテナンス頻度を減らしたい場合に適しています。
遮熱塗料・断熱塗料
夏場の室温上昇を抑える遮熱効果や、冬場の室温低下を防ぐ断熱効果を持つ塗料です。
省エネ効果が期待できます。
専門家や専門会社と相談しながら、最適な塗料を選びましょう。
塗料のカタログやサンプルを取り寄せ、色や質感を確認することも重要です。
【下地処理の重要性】
塗装の仕上がりと耐久性を大きく左右するのが下地処理です。
高圧洗浄
外壁に付着した汚れ、カビ、藻、古い塗膜などを高圧洗浄で丁寧に洗い落とします。
ひび割れ補修
ひび割れ部分を適切な補修材で埋めます。
放置すると、水の浸入や劣化の進行につながります。
シーリング工事
サイディング材の継ぎ目やサッシ周りのシーリング材を打ち替えるか、増し打ちをおこないます。シーリング材は防水の要となる部分です。
ケレン作業
古い塗膜が剥がれかけている部分や、錆びている部分などをブラシやヘラなどで丁寧に除去します。
養生
塗料が飛散しないように、窓やドア、植栽などをビニールシートなどでしっかりと覆います。
下地処理が不十分だと、塗料がきちんと密着せず、早期剥離の原因となります。
【適切な工法の選択】
サイディング材の種類や状態、使用する塗料に合わせて、適切な塗装工法を選択する必要があります。
一般的には、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本となります。
下塗り
サイディング材と塗料の密着性を高めるための重要な工程です。
下塗り材の種類も、サイディング材や上塗り材との相性を考慮して選びます。
中塗り・上塗り
塗膜の厚みを確保し、塗料本来の性能を発揮させるための工程です。
選択塗料の仕様に従って、適切な塗布量と乾燥時間を守って施工します。
【施工中の確認と管理】
工事中は、塗料の種類や色、塗り回数などが仕様書通りにおこなわれているか、細やかに確認することが大切です。
気になる点があれば、遠慮なく施工会社に質問しましょう。
【アフターフォローと保証】
工事完了後には、施工会社による丁寧な完了確認をおこない、気になる点がないかチェックします。
また、保証書を発行してもらい、保証期間や保証内容を確認しておきましょう。
定期的な点検やメンテナンスについても相談しておくと安心です。
まとめ
サイディング材は、住まいの外観を美しく演出し、建物を風雨から守る重要な役割を果たします。
その種類によって特徴が異なるため、住まいのデザインや環境、予算に合わせて最適な素材を選ぶことが大切です。
また、サイディング材の美観と保護機能を維持するためには、定期的な塗装が不可欠です。
適切な時期に、信頼できる専門会社に依頼し、事前調査と診断に基づいた適切な塗料と工法で塗装をおこなう事が、住まいを長持ちさせるための重要なポイントとなります。
あなたの住まいのサイディング材に関する理解を深め、適切なメンテナンスをおこなうための一助となれば幸いです。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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