屋根材の種類と特徴についてお伝えします
2025.05.04 (Sun) 更新
屋根材:屋根材の種類と特徴について
家を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
その中でも、雨風や紫外線から住まいを守る屋根は特に重要な役割を担っており、適切な時期に適切なメンテナンスをおこなう事が、建物の寿命を大きく左右します。
屋根のメンテナンス方法の一つとして「塗装」があり、美観の維持はもちろんのこと、防水性や耐久性を向上させる効果が期待できます。
しかし、全ての屋根材が塗装できるわけではありません。また、塗装をおこなう際には様々な注意点があります。
そこで、今回は塗装工事が可能な主な屋根材の種類と注意点について説明していきます。
Contents
塗装可能な主な屋根材の種類
ご自宅の屋根がどの種類に該当するのかを確認し、塗装が可能かどうか、またどのような塗料が適しているのかを把握することが、適切なメンテナンスの第一歩です。
次に、塗装が一般的に可能な主な屋根材の種類を解説します。
【スレート屋根】
スレート屋根は、薄い板状の屋根材で、セメントや粘土などを主原料として作られています。
軽量で施工性が高く、比較的安価であるため、多くの住宅で採用されています。
塗装の必要性
スレート屋根は、経年劣化により表面の塗膜が剥がれやすく、吸水性が高くなる傾向があります。
水分を吸収すると、屋根材のひび割れや反りの原因となり、雨漏りに繋がる可能性があります。
そのため、定期的な塗装によるメンテナンスが非常に重要です。
*塗装のポイント
下地処理
高圧洗浄で汚れや苔、剥がれかけた塗膜をしっかりと除去することが重要です。
また、ひび割れや欠けがある場合は、事前に補修を行います。
縁切り
スレート瓦と瓦の間に塗料が入り込んでしまうと、雨水の排水を妨げる可能性があります。そのため、「縁切り」と呼ばれる、塗膜の隙間を作る作業が必要です。
タスペーサーなどの部材を使用する方法が一般的です。
適切な塗料の選定
スレート屋根に適した塗料を選ぶ必要があります。近年では、遮熱性や高耐久性を持つ塗料も多く開発されています。
【金属屋根(ガルバリウム鋼板、トタンなど)】
金属屋根は、金属板を成形した屋根材で、軽量で耐久性が高く、耐震性にも優れています。
代表的なものとして、ガルバリウム鋼板やトタンなどがあります。
塗装の必要性
金属屋根は、比較的錆びにくい素材ですが、長期間紫外線や雨水に晒されることで、表面の塗膜が劣化し、錆が発生する可能性があります。
錆が進行すると、穴が開いたり、強度が低下したりする恐れがあるため、定期的な塗装による保護が必要です。
*塗装のポイント
錆の除去
錆が発生している場合は、ワイヤーブラシなどで丁寧に除去する必要があります。
下地処理
錆止め塗料の塗布は必須です。これにより、新たな錆の発生を抑制し、塗料の密着性を高めます。
適切な塗料の選定
金属屋根に適した塗料を選びます。耐候性、耐食性に優れた塗料が推奨されます。遮熱塗料も効果的です。
【セメント瓦】
セメント瓦は、セメントと砂を混ぜて作られた瓦で、和風建築や洋風建築にも用いられます。
比較的安価で耐久性も高いですが、表面の塗膜が劣化すると吸水性が高くなる傾向があります。
塗装の必要性
塗膜が劣化すると、雨水を吸収しやすくなり、苔や藻が発生したり、ひび割れの原因になったりします。
定期的な塗装によって防水性を維持することが重要です。
*塗装のポイント
下地処理
高圧洗浄で汚れや苔、剥がれかけた塗膜をしっかりと除去します。
シーラー処理
吸水性が高い場合は、シーラーと呼ばれる下塗り材を塗布し、塗料の吸い込みを防ぎます。
適切な塗料の選定
セメント瓦に適した塗料を選びます。防水性や耐久性に優れた塗料が推奨されます。
塗装が難しい、または推奨されない屋根材
次の屋根材は、素材の特性や構造上の理由から、一般的に塗装は推奨されません。
無理に塗装をおこなうと、かえって屋根材を傷つけたり、早期の剥がれに繋がったりする可能性があります。
*粘土瓦(日本瓦、陶器瓦など)
釉薬(ゆうやく)と呼ばれるガラス質の膜で覆われているため、塗料が密着しにくく、塗装してもすぐに剥がれてしまいます。
メンテナンスとしては、瓦のズレや割れの補修が基本となります。
*無機系屋根材(パミールなど一部の製品)
製造時期や製品によっては、塗装しても塗膜が剥がれやすい、または屋根材自体が脆くなっている場合があります。
専門会社に状態をよく確認してもらう必要があります。
*アスファルトシングル
柔軟性のある素材のため、一般的な塗料ではひび割れを起こしやすいです。
専用の塗料や工法が必要となる場合がありますが、葺き替えが推奨されることが多いです。
ご自宅の屋根材が上記に該当する場合は、塗装ではなく、葺き替えやカバー工法などの別のメンテナンス方法を検討する必要があります。
屋根塗装を成功させるための重要な注意点
屋根塗装は、単に塗料を塗るだけでなく、適切な工程と注意点を守ることが、長期的な美観と保護性能の維持に繋がります。
次に、特に重要な注意点を解説します。
【信頼できる施工会社選び】
屋根塗装は専門的な知識と技術が必要な工事です。
実績があり、信頼できる施工会社を選ぶことが最も重要と言えるでしょう。
*会社選びのポイント
複数の会社から見積もりを取る
費用だけでなく、提案内容や使用する塗料、保証内容などを比較検討しましょう。
施工実績を確認する
ホームページや過去の事例などを確認し、屋根塗装の経験が豊富かどうかを見極めましょう。
資格や許可の有無を確認する
建築業許可や塗装に関する資格を持つ業者は、一定の知識と技術を持っていると考えられます。
担当者の対応を見る
質問に丁寧に答えてくれるか、こちらの要望をしっかりと聞いてくれるかなど、コミュニケーションが円滑に取れる会社を選びましょう。
保証内容を確認する
塗料の種類や会社の規定によって保証期間や内容が異なります。しっかりと確認しておきましょう。
【屋根の状態の正確な把握】
塗装前に、屋根の劣化状況を正確に把握することが、適切なメンテナンス計画を立てる上で不可欠です。
*確認すべきポイント
塗膜の劣化
色あせ、チョーキング(塗膜表面が粉状になる現象)、剥がれなどがないか。
屋根材の損傷
ひび割れ、欠け、反り、ズレなどがないか。
錆の発生(金属屋根の場合)
錆の程度や範囲を確認する。
苔や藻の発生
防水機能の低下を示唆する可能性があります。
雨漏りの有無
天井や壁にシミがないかなどを確認する。
これらの状態を詳細に診断してもらい、必要な補修や下地処理をおこなう事が、塗装の耐久性を高めるために重要です。
【適切な塗料の選定】
屋根材の種類や劣化状況、予算、期待する効果(遮熱性、高耐久性など)に合わせて、適切な塗料を選ぶ必要があります。
*塗料選びのポイント
屋根材との適合性
各塗料メーカーは、様々な屋根材に対応した塗料を開発しています。専門会社に相談し、ご自宅の屋根材に最適な塗料を選びましょう。
耐久性
耐用年数の長い塗料を選ぶことで、長期的なメンテナンスコストを抑えることができます。
機能性
遮熱塗料や断熱塗料を選ぶことで、室内の温度上昇を抑え、冷暖房費の節約に繋がる可能性があります。
色
外観の印象を大きく左右します。周辺環境や建物のデザインとの調和を考慮して選びましょう。
予算
塗料の種類によって価格帯が異なります。予算に合わせて、最適な塗料を選びましょう。
【適切な施工方法と工程の遵守】
塗料の性能を最大限に引き出すためには、適切な施工方法と工程を守ることが不可欠です。
*主な施工工程
高圧洗浄
屋根に付着した汚れや苔、古い塗膜などを徹底的に洗い流します。
下地処理
ひび割れや欠けなどの損傷箇所を補修します。金属屋根の場合は、錆止め塗料を塗布します。
養生
塗料が飛散しないように、周囲をビニールシートなどで覆います。
縁切り(スレート屋根の場合)
タスペーサーなどを設置し、塗膜の隙間を作ります。
下塗り
塗料の密着性を高めるための下塗り材を塗布します。
中塗り
耐久性や機能性を付与するための中塗り塗料を塗布します。
上塗り
仕上げとなる上塗り塗料を塗布します。
清掃・点検
養生材を撤去し、仕上がりを確認します。
各工程には適切な乾燥時間があり、それを守らないと塗膜の剥がれや不具合の原因となることがあります。
信頼できる会社は、これらの工程をしっかりと守って施工をおこないます。
【安全対策の徹底】
屋根の上での作業は危険が伴います。
会社選びの際には、安全対策をしっかりとおこなっているかどうかも確認しましょう。足場の設置、作業員の安全帯着用などは必須です。
【アフターフォローと保証】
工事完了後のアフターフォローや保証内容も重要なポイントです。
定期的な点検や、万が一の不具合が生じた場合の対応について、事前に確認しておきましょう。
まとめ
屋根塗装は、住まいを長持ちさせるための重要なメンテナンスです。
塗装が可能な屋根材の種類を理解し、適切な会社を選び、屋根の状態に合わせた塗料と施工方法を選択することが、塗装を成功させるための鍵となります。
この記事で解説した注意点を参考に、大切なご自宅の屋根をしっかりと守りましょう。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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