塗装工事の成功は下塗材が鍵
2025.07.23 (Wed) 更新
塗装工事の成功は下塗材が鍵について
「外壁塗装」と聞くと、カラフルな塗料を塗る「上塗り」をイメージされる方が多いのではないでしょうか?
しかし、美しい仕上がりと長持ちする塗装を実現するためには、その前に塗られる「下塗り材」が非常に重要な役割を担っていることをご存知でしょうか?
そこで、今回は普段あまり意識することのない住宅塗装における「下塗り材」について、説明していきます。
Contents
- なぜ下塗りが必要なの?住宅塗装における下塗り材の役割
- 1. 密着性の向上(接着剤の役割)
- 2. 吸い込みムラの防止(吸水調整の役割)
- 3. 下地の調整・補修(下地の状態を整える役割)
- 4. 上塗り塗料の性能を最大限に引き出す(相乗効果の役割)
- 知っておきたい!下塗り材の種類と特徴
- 1. シーラー系下塗り材
- 2. プライマー系下塗り材
- 3. フィーラー系下塗り材
- 4. その他:機能性下塗り材
- 津島市・愛西市・あま市の地域特性と下塗り材選び
- 1. 湿気・カビ対策
- 2. 寒暖差・凍結融解対策
- 3. 交通量と汚れ対策
- 適切な下塗り材を選ぶポイント
- 1. 下地の種類と劣化状況
- 2. 上塗り塗料との相性
- 3. 塗装の目的と予算
- 4. 信頼できる会社に相談する
- まとめ:下塗りは住宅塗装の「縁の下の力持ち」
なぜ下塗りが必要なの?住宅塗装における下塗り材の役割
下塗り材は、いわばお化粧でいうところの「下地」や「ファンデーション」のようなものです。
上塗りの塗料を美しく、そしてしっかりと密着させるために、様々な重要な役割を担っています。
1. 密着性の向上(接着剤の役割)
これが下塗り材の最も重要な役割と言っても過言ではありません。
外壁材と上塗り塗料の間に、強力な接着層を作り出すことで、塗料の剥がれやひび割れを防ぎ、塗装全体の耐久性を格段に向上させます。
もし下塗りをおこなわずに上塗りをしてしまうと、せっかく塗った塗料がすぐに剥がれてしまったり、膨れてしまったりする可能性が高くなります。
特に、津島市、愛西市、あま市のように、四季があり寒暖差が大きい地域では、建材の伸縮も考慮する必要があり、密着性は非常に重要になります。
2. 吸い込みムラの防止(吸水調整の役割)
外壁材は、種類によっては塗料を吸い込みやすい性質を持っています。
例えば、モルタル壁などは、塗料を吸い込みやすく、下塗りをしないと上塗りの塗料が均一に塗れず、色ムラが発生してしまいます。
下塗り材は、この吸い込みを均一に調整し、上塗りの塗料がムラなく美しく仕上がるようにコントロールする役割があります。
これにより、均一な色合いと美しい光沢が実現されます。
3. 下地の調整・補修(下地の状態を整える役割)
長年風雨にさらされた外壁には、チョーキング(白い粉状の劣化)、ひび割れ、旧塗膜の劣化など、様々な問題が生じています。
下塗り材の中には、これらの下地の問題をカバーし、平滑で安定した下地を形成する役割を持つものもあります。
微細なひび割れを埋めたり、旧塗膜の脆弱な部分を固めたりすることで、上塗り塗料が最大限の性能を発揮できる状態に整えます。
4. 上塗り塗料の性能を最大限に引き出す(相乗効果の役割)
下塗り材は、上塗り塗料の性能を最大限に引き出すための土台となります。
例えば、遮熱塗料を上塗りに使用する場合、下塗りが遮熱効果をサポートする役割を持つことで、より高い遮熱効果が期待できます。
また、防カビ・防藻効果を持つ下塗り材を使用することで、上塗り塗料との相乗効果で、より長期間にわたってカビや藻の発生を抑制することができます。
知っておきたい!下塗り材の種類と特徴
下塗り材には、様々な種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。
外壁材の種類や状態、上塗り塗料との相性などを考慮して、最適な下塗り材を選ぶことが重要です。
ここでは、主要な下塗り材の種類とそれぞれの特徴について解説します。
1. シーラー系下塗り材
シーラーは「密閉する」「封鎖する」という意味を持つ通り、下地の吸い込みを抑制し、上塗り塗料の密着性を高めることを目的とした下塗り材です。
透明または白色のものが多く、サラサラとした液状のものが一般的です。
浸透性シーラー
特徴
下地に深く浸透し、下地を固めることで脆弱になった旧塗膜や下地を強化する効果があります。
モルタル壁やコンクリート壁、サイディングの劣化が進んだ場合などに効果的です。
下地の強度を向上させることで、上塗り塗料の耐久性を高めます。
メリット
浸透性が高く、下地の奥深くまで入り込むため、下地の強化に優れています。
デメリット
表面の凹凸を埋める効果は限定的です。
適応下地
モルタル壁、コンクリート壁、ALC、窯業系サイディング(劣化が進んでいる場合)など。
造膜性シーラー(エポキシ系シーラーなど)
特徴
下地の表面に強固な塗膜を形成し、上塗り塗料との密着性を高めます。
主に、サイディングボードやALC板、スレート屋根など、比較的表面が滑らかな下地に適しています。
メリット
強力な密着力を発揮し、塗膜の剥がれを抑制します。
デメリット
浸透性は浸透性シーラーに劣ります。
適応下地
窯業系サイディング、金属系サイディング、ALC、スレート屋根など。
2. プライマー系下塗り材
プライマーもシーラーと似た役割を持ちますが、特に金属面など、塗料が密着しにくい素材に対して強力な密着性を付与することを目的とした下塗り材です。
防錆効果を持つプライマーも多く存在します。
金属プライマー
特徴
鉄部やトタン、ガルバリウム鋼板などの金属下地に対して、塗料の密着性を高め、錆の発生を抑制する効果があります。
メリット
強力な防錆効果と密着力を発揮します。
デメリット
下地が金属に限定されます。
適応下地
鉄部、トタン、ガルバリウム鋼板、アルミ、ステンレスなど。
錆止めプライマー
特徴
特に錆が発生しやすい鉄部に対して、強力な錆止め効果を発揮します。
錆の進行を抑制し、塗装の耐久性を高めます。
メリット
強力な防錆効果が期待できます。
デメリット
一般的なプライマーよりも価格が高い場合があります。
適応下地
錆びやすい鉄部(手すり、雨戸、シャッターなど)。
3. フィーラー系下塗り材
フィーラーは「埋める」「充填する」という意味を持つ通り、下地の凹凸や微細なひび割れを埋め、平滑な下地を形成することを目的とした下塗り材です。
比較的粘度が高く、厚膜に塗布できるものが多くあります。
微弾性フィーラー(微弾性下塗り材)
特徴
塗膜に微弾性(伸び縮みする性質)を持たせることで、ヘアクラック(髪の毛のような細いひび割れ)の発生を抑制し、ひび割れ追従性を高めます。
特にモルタル壁など、ひび割れが発生しやすい下地に適しています。
メリット
微細なひび割れをカバーし、上塗り塗料のひび割れを防ぎます。
厚膜に塗布することで、下地の凹凸を平滑にする効果もあります。
デメリット
弾性のある塗料は、汚れが付着しやすいという特性も持ち合わせる場合があります。
適応下地
モルタル壁、コンクリート壁、ALCなど。
厚膜フィーラー
特徴
既存の下地の凹凸が激しい場合や、旧塗膜の段差が大きい場合などに、厚く塗布することで下地を均一に整えることができます。
メリット
下地の不陸調整に優れています。
デメリット
乾燥に時間がかかる場合があります。
適応下地
凹凸の激しいモルタル壁、劣化した旧塗膜の上など。
4. その他:機能性下塗り材
最近では、特定の機能を持たせた下塗り材も開発されています。
遮熱下塗り材
特徴
赤外線を反射する特殊な顔料が配合されており、上塗りの遮熱塗料の効果をさらに高めます。
屋根や西日の当たる外壁など、遮熱効果を重視したい場合に有効です。
メリット
遮熱効果の向上。
デメリット
一般的な下塗り材よりも価格が高い場合があります。
防カビ・防藻下塗り材
特徴
カビや藻の発生を抑制する成分が配合されており、特に日当たりが悪く湿気がこもりやすい場所や、カビ・藻の発生が懸念される地域で効果を発揮します。
メリット
カビ・藻の発生抑制。
デメリット
特殊な成分が含まれるため、価格が高い場合があります。
津島市・愛西市・あま市の地域特性と下塗り材選び
津島市、愛西市、あま市は、愛知県の西部に位置し、比較的温暖な気候ですが、四季の変化がはっきりしています。
特に夏場は高温多湿になりやすく、冬場は寒さが厳しくなることもあります。
このような地域特性を考慮した下塗り材選びも重要になります。
1. 湿気・カビ対策
夏場の高温多湿な気候は、外壁にカビや藻が発生しやすい環境を作り出します。
日当たりの悪い北面や、風通しの悪い場所では特に注意が必要です。
このような場所には、防カビ・防藻機能を持つ下塗り材を検討することをおすすめします。
これにより、美観を長く保ち、外壁の劣化を遅らせることができます。
2. 寒暖差・凍結融解対策
冬場の寒さによる凍結融解は、外壁にひび割れや剥がれを引き起こす原因となることがあります。
特にモルタル壁など、吸水性が高い下地では、吸水した水分が凍結・融解を繰り返すことで劣化が促進されます。
浸透性シーラーで下地を強化したり、微弾性フィーラーでひび割れ追従性を高めたりすることで、凍結融解による影響を軽減することが期待できます。
3. 交通量と汚れ対策
幹線道路沿いや交通量の多い地域では、車の排気ガスや粉塵による汚れが付着しやすくなります。
下塗り材自体に防汚効果は期待できませんが、下地をしっかりと整えることで、上塗り塗料の防汚性能を最大限に引き出し、汚れにくい外壁にすることができます。
適切な下塗り材を選ぶポイント
下塗り材選びは、専門的な知識が必要となるため、ご自身で判断するのは難しい場合が多いです。
しかし、基本的なポイントを押さえておくことで、施工会社との打ち合わせがスムーズに進み、より納得のいく塗装工事を実現できます。
1. 下地の種類と劣化状況
最も重要なのは、現在のお住まいの外壁材の種類(窯業系サイディング、モルタル、ALCなど)と、その劣化状況(チョーキング、ひび割れ、旧塗膜の剥がれなど)を正確に把握することです。
下地の種類や劣化状況によって、最適な下塗り材は大きく異なります。
2. 上塗り塗料との相性
上塗り塗料の種類(アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など)によって、相性の良い下塗り材があります。
塗料メーカーは、自社の上塗り塗料に最適な下塗り材を推奨している場合がほとんどです。
これらを無視して適当に選んでしまうと、塗料の性能が十分に発揮されなかったり、不具合が発生したりする可能性があります。
3. 塗装の目的と予算
「ひび割れを補修したい」「カビの発生を抑えたい」「とにかく長持ちさせたい」など、塗装に求める目的を明確にすることで、必要な機能を持つ下塗り材を選ぶことができます。
また、予算も重要な要素です。
高機能な下塗り材は価格も高くなる傾向があるため、予算内で最適な選択をする必要があります。
4. 信頼できる会社に相談する
下塗り材選びは、専門的な知識と経験が不可欠です。
津島市、愛西市、あま市で実績のある信頼できる塗装会社に相談し、現地調査をおこなってもらうことが最も確実な方法です。
経験豊富な職人であれば、下地の状態を正確に診断し、最適な下塗り材を提案してくれます。
まとめ:下塗りは住宅塗装の「縁の下の力持ち」
下塗り材は、外壁材と上塗り塗料の密着性を高め、吸い込みムラを防ぎ、下地の状態を整えることで、塗装全体の美観と耐久性を向上させる「縁の下の力持ち」のような存在です。
津島市、愛西市、あま市で住宅塗装をご検討される際は、ぜひ今回の内容を参考に、下塗り材の重要性を理解していただき、信頼できる塗装会社に相談してください。
適切な下塗り材を選ぶことで、美しい仕上がりと長持ちする安心な住まいを手に入れることができるでしょう。
大切な住まいを守るためにも、下塗り材選びは決して妥協せず、専門家のアドバイスをしっかり聞いて、最適な選択をしてくださいね。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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