ALC外壁のメンテナンスと塗装のすべてについて
2025.08.28 (Thu) 更新
ALC外壁について
「そろそろ家の外壁塗装を考えなきゃ…でも、うちの壁ってALCって聞いたけど、どんな壁なの?」「初めての塗装工事で失敗したくない…」そんな風にお考えではありませんか?
そこで、今回は「ALC外壁」に焦点を当て、初めて塗装工事をおこなう方にもわかりやすく説明していきます。
Contents
- なぜ今、ALC外壁のメンテナンスを考えるべきなのか?
- ALC壁ってどんな壁?その優れた特徴と知っておくべきこと
- 1. ALC壁の優れた特徴
- 2. ALC壁の弱点と塗装の必要性
- ALC壁の劣化サインを見逃さない!塗装のタイミングとチェックポイント
- 1. こんな症状が出たら要注意!ALC壁の劣化サイン
- 2. 一般的なALC壁の塗装サイクル
- ALC壁塗装の費用相場と注意点
- ・ALC壁塗装の費用相場と影響要因
- ・ALC壁塗装で失敗しないための注意点
- ・悪質な会社に注意!
- 塗料の種類とALC壁との相性について
- 1. 主な外壁塗料の種類と特徴
- 2. ALC壁におすすめの塗料
- まとめ:ALC外壁の塗装は、あなたの家を守るための投資です
なぜ今、ALC外壁のメンテナンスを考えるべきなのか?
あなたの家は、毎日、太陽の紫外線、風雨、そして季節の温度変化にさらされています。
外壁は、そんな過酷な環境から家を守る大切な盾のような存在です。
特にALC外壁は、その優れた性能ゆえに多くの住宅で採用されていますが、どんな高性能な建材も、永遠に初期性能を維持できるわけではありません。
時間とともに劣化は進行し、適切なメンテナンスを怠ると、建物の寿命を縮めるだけでなく、住まいの快適性や安全性にも悪影響を及ぼす可能性があります。
津島市、愛西市、あま市にお住まいの皆様も例外ではありません。
ご自宅のALC外壁が、ひび割れや色あせ、表面の粉吹きなど、何かしらのサインを出しているかもしれません。
これらのサインは、「そろそろメンテナンスが必要ですよ」というALC壁からのSOSなのです。
ALC壁ってどんな壁?その優れた特徴と知っておくべきこと
まずは、ご自宅の外壁材であるALC壁について詳しく見ていきましょう。
ALCとは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete(軽量気泡コンクリート)」の略称です。
セメント、生石灰、珪石などを主原料とし、高温高圧で蒸気養生して作られる多孔質のコンクリート建材です。
1. ALC壁の優れた特徴
ALC壁が多くの住宅で採用されているのは、その優れた特性にあります。
軽量性
コンクリートでありながら、一般的なコンクリートの約1/4という軽さが特徴です。
これにより、建物全体の重量を軽減し、耐震性の向上に貢献します。
断熱性
内部に無数の気泡を含んでいるため、高い断熱性能を発揮します。
これにより、夏の暑さや冬の寒さから室内を守り、冷暖房効率の向上、ひいては光熱費の節約にもつながります。
津島市・愛西市・あま市は四季の移り変わりがはっきりしている地域ですから、この断熱性は非常に大きなメリットと言えるでしょう。
耐火性
無機質の不燃材料であるため、高い耐火性を持ちます。万が一の火災時にも、延焼を抑え、大切な住まいと家族を守ります。
遮音性
多孔質な構造が音を吸収するため、優れた遮音性を発揮します。外部からの騒音や、室内からの音漏れを軽減し、より快適な居住空間を提供します。
耐久性
適切なメンテナンスをおこなう事で、非常に長い寿命を保つことができます。
2. ALC壁の弱点と塗装の必要性
しかし、どんなに優れた建材にも弱点はあります。ALC壁の最大の弱点は、その多孔質ゆえの「吸水性」です。
高い吸水性
無数の気泡構造は断熱性や遮音性に貢献する一方で、水も吸収しやすいという特性があります。
雨水がALCパネル内部に侵入すると、次のような問題が発生する可能性があります。
凍害
冬場に吸収した水分が凍結・膨張することで、ALCパネルがひび割れたり、表面が剥がれたりする「凍害」を引き起こすことがあります。
津島市、愛西市、あま市でも冬場には氷点下になる日もありますので、凍害対策は重要です。
強度低下
長期間にわたる水分の吸収は、ALCパネル自体の強度を低下させる原因となります。
カビ・藻の発生
湿潤な環境はカビや藻の繁殖を促進します。
見た目の問題だけでなく、ALCパネルの劣化を早める可能性もあります。
漏水
ALCパネル自体の吸水性が進行すると、内部への漏水につながる可能性もあります。
このような吸水性からALC壁を守るために、非常に重要な役割を果たすのが「塗装」です。
塗装はALC壁の表面に塗膜を形成することで、雨水が内部に浸透するのを防ぎ、ALC壁の性能を維持し、建物の寿命を延ばすために不可欠なメンテナンスなのです。
ALC壁の劣化サインを見逃さない!塗装のタイミングとチェックポイント
「うちのALC壁、そろそろ塗装時期なのかな?」と疑問に思ったら、まずは次の劣化サインをチェックしてみてください。
これらのサインが見られたら、早めの専門家への相談をおすすめします。
1. こんな症状が出たら要注意!ALC壁の劣化サイン
色あせ・チョーキング(白亜化現象)
塗膜の劣化により顔料が粉状になり、触ると白い粉が手につく現象です。
紫外線によって塗膜が分解されている証拠であり、塗膜の保護機能が低下しているサインです。
ひび割れ(クラック)
ALCパネル表面のひび割れは、塗膜の劣化やパネル自体の動き、凍害などが原因で発生します。
特に幅の広いひび割れや、長さのあるひび割れは、内部への水の浸入リスクが高まるため要注意です。
カビ・藻の発生
日当たりの悪い場所や湿気の多い場所に、緑色や黒色のカビ・藻が発生することがあります。
これは塗膜の劣化により撥水性が失われ、水分が滞留しやすくなっている証拠です。
塗膜の剥がれ・膨れ
塗膜がALCパネルから浮いたり、剥がれたりしている場合、塗膜の密着性が低下している状態です。
ここから雨水が浸入しやすくなります。
シーリングの劣化
ALCパネルの目地(パネルとパネルの隙間)に充填されているシーリング材は、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を担っています。
シーリングにひび割れや肉やせ、剥がれなどが見られる場合は、打ち替えや増し打ちが必要です。
シーリングの劣化は、ALCパネル本体の劣化に直結するため、非常に重要なチェックポイントです。
爆裂
ひび割れから水が浸入し、内部の鉄筋が錆びて膨張することで、ALCパネルがコンクリートごと剥がれ落ちてしまう現象です。
ここまで進行している場合は、早急な補修が必要です。
2. 一般的なALC壁の塗装サイクル
ALC外壁の塗装サイクルは、塗料の種類や建物の立地環境、施工品質によって異なりますが、一般的には10年~15年程度が目安とされています。
ただし、上記のような劣化サインが見られた場合は、目安よりも早くメンテナンスが必要となる場合があります。
津島市、愛西市、あま市の気候は、夏は高温多湿、冬は乾燥し、地域によっては積雪もあります。
これらの気候条件も考慮し、定期的な点検と適切なタイミングでの塗装が、ALC外壁を長持ちさせる秘訣です。
ALC壁塗装の費用相場と注意点
ALC壁の塗装工事は、単に色を塗るだけではありません。
ALC壁の特性を理解した上で、適切な工程と塗料を選び、経験豊富な施工会社に依頼することが非常に重要です。
・ALC壁塗装の費用相場と影響要因
ALC壁の塗装費用は、一般的な外壁塗装と同様に、建物の延べ床面積や使用する塗料の種類、劣化状況、足場の規模などによって大きく変動します。
津島市、愛西市、あま市でのALC壁塗装の費用相場は、延べ床面積30坪~40坪程度の一般的な住宅で、約80万円~150万円程度が目安となることが多いです。
費用に影響を与える主な要因は次の通りです。
塗料の種類
シリコン塗料、ラジカル制御型塗料、フッ素塗料など、耐用年数が長くなるほど費用は高くなりますが、長期的に見ればメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。
建物の大きさ・形状
塗装面積が広いほど、また複雑な形状の建物ほど費用は高くなります。
劣化状況
ひび割れ補修や欠損補修、シーリング打ち替えなど、下地処理の量が多いほど費用はかさみます。
特にALC壁はシーリング工事の範囲が広いため、費用に影響しやすいです。
足場の種類・設置状況
足場設置の難易度や、隣家との距離なども費用に影響します。
工期の長さ
長期にわたる工事は、人件費などの費用が増加する傾向があります。
施工会社
施工会社によって見積もり額に差が出ることがあります。複数の会社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
・ALC壁塗装で失敗しないための注意点
ALC壁の知識が豊富な会社を選ぶ
ALC壁は特性を理解していないと、適切な下地処理や塗料選定ができません。ALC壁の施工実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。
下地処理を重視する会社を選ぶ
ALC壁の塗装は、下地処理の品質が仕上がりの耐久性を大きく左右します。
特にシーリング工事は非常に重要です。
見積もり内容に下地処理の項目がしっかりと記載されているか、具体的にどのような補修をおこなうのかを確認しましょう。
適切な塗料を選ぶ
ALC壁には、通気性の良い塗料や、ALC専用の下塗り材など、相性の良い塗料があります。
施工会社の提案をよく聞き、ご自身の予算や希望に応じた塗料を選びましょう。
複数の会社から相見積もりを取る
複数の会社から見積もりを取り、価格だけでなく、提案内容や担当者の対応、実績などを総合的に比較検討しましょう。
安さだけで決めるのではなく、品質や信頼性を重視することが大切です。
保証内容を確認する
塗装工事には、塗料メーカー保証や施工業者の保証などがあります。保証内容や期間を事前に確認しておきましょう。
・悪質な会社に注意!
飛び込み営業や訪問販売
強引な営業や、すぐに契約を迫るような会社は注意が必要です。
その場で即決せず、必ず複数の会社から見積もりを取りましょう。
極端に安い見積もり
相場よりも極端に安い見積もりを提示する会社は、手抜き工事や追加費用を請求されるリスクがあります。
契約を急がせる
「今だけ特別価格」「今日中に契約すれば割引」など、契約を急がせる会社には注意が必要です。
塗料の種類とALC壁との相性について
ALC壁の塗装において、どの塗料を選ぶかは非常に重要なポイントです。
ここでは、一般的な外壁塗料の種類と、ALC壁との相性について解説します。
1. 主な外壁塗料の種類と特徴
アクリル塗料
比較的安価ですが、耐用年数が3~5年と短めです。
塗り替え頻度が高くなるため、長期的なコストパフォーマンスは劣る傾向があります。
ウレタン塗料
耐用年数が5~8年程度で、アクリル塗料より耐久性が向上します。
価格と耐久性のバランスが良い塗料です。
シリコン塗料
耐用年数が10~15年程度と長く、コストパフォーマンスに優れています。
防汚性や防カビ性にも優れており、現在の外壁塗装の主流となっています。
フッ素塗料
耐用年数が15~20年以上と非常に長く、耐久性、耐候性に最も優れています。
価格は高価ですが、塗り替え回数を減らせるため、長期的なメンテナンスコストを抑えたい方におすすめです。
無機塗料
耐用年数が20年以上と非常に長く、最高クラスの耐久性を誇ります。
汚れに強く、カビや藻の発生も抑制します。ただし、価格は最も高価です。
2. ALC壁におすすめの塗料
ALC壁は吸水性が高いため、塗料選びにおいては「透湿性」と「弾性」がポイントとなります。
透湿性のある塗料
ALC壁の内部にわずかに含まれる湿気を外に逃がすことで、塗膜の膨れや剥がれを防ぎ、結露の発生を抑える効果が期待できます。
弾性のある塗料(弾性塗料、微弾性塗料)
ALC壁は微細なひび割れが発生しやすいため、塗膜が伸び縮みする弾性のある塗料を選ぶことで、下地のひび割れに追従し、塗膜のひび割れを防ぐ効果が期待できます。
ただし、弾性塗料は通気性が低い場合もあるため、透湿性とのバランスが重要です。
【重要】ALC専用の下塗り材の選択
ALC壁の塗装では、上塗り塗料だけでなく、下塗り材の選択も非常に重要です。
ALC壁専用の「シーラー」と呼ばれる下塗り材は、ALC壁の吸い込みを抑え、上塗り塗料の密着性を高める役割があります。
この下塗り材を適切に選択・使用することが、塗装の耐久性を大きく左右します。
まとめ:ALC外壁の塗装は、あなたの家を守るための投資です
ALC壁は優れた特性を持つ建材ですが、その吸水性という弱点を克服するためには、適切なタイミングでの塗装工事が不可欠です。
塗装は、単に家の見た目を良くするだけでなく、雨水の浸入を防ぎ、カビや藻の発生を抑え、ひいては建物の寿命を延ばし、大切な資産価値を守るための重要なメンテナンス投資です。
初めての塗装工事は不安なことも多いかもしれませんが、この記事を参考に、ご自身のALC壁の状態をしっかり把握し、信頼できる塗装会社を選んで、後悔のない塗装工事を実現してください。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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