塗装工事の品質を左右する下塗材について
2025.11.18 (Tue) 更新
下塗材について

津島市、愛西市、あま市の皆様、お住まいの外壁や屋根の塗り替えを検討される際、見積もり書に「下塗材」という項目があることに気づかれると思います。
「下塗り?本番の色じゃないのになんで必要なの?」 「どうせ見えなくなるんだから、安く済ませてもいいんじゃない?」
そう思われる方も少なくないでしょう。しかし、結論から申し上げます。
下塗材は、塗装工事の品質を左右する、最も重要な工程の一つです。
例えるなら、下地処理は化粧でいうところの「洗顔」や「保湿」です。
どんなに高級なファンデーションを塗っても、肌の状態が悪ければノリが悪く、崩れやすくなります。 塗装工事においても全く同じことが言えます。
下塗材の選び方や施工方法を間違えると、せっかくの高価な上塗材もその性能を十分に発揮できず、数年で塗膜が剥がれたり、色あせたり、様々なトラブルを引き起こす原因となってしまいます。
そこで、今回は住宅塗装工事において、見落とされがちながらも非常に重要な役割を果たす「下塗材」について、詳しく説明していきます。
Contents
なぜ下塗材が重要なのか?
下塗材が持つ役割は多岐にわたります。ここでは、特に重要な役割を5つに分けてご説明します。
1. 密着性を高める「接着剤」の役割
これが下塗材の最も重要な役割です。
外壁や屋根の表面は、種類によって様々な材質でできています。
例えば、モルタル、サイディング、金属など、材質によって塗料との相性は異なります。
上塗材は、あくまで「仕上げの顔」であり、下地への密着性という点では限界があります。
そこで登場するのが下塗材です。下塗材は、下地の素材にしっかりと食い込み、上塗材との強固な「接着剤」の役割を果たします。
この密着性が低いと、どうなるでしょうか?
塗膜の剥がれ・浮き
まるで壁紙が剥がれるように、塗膜がペロッと剥がれてしまいます。
ひび割れ
塗膜が下地の動きに追従できず、ひび割れが生じます。
ふくれ
下地と塗膜の間に水分が溜まり、風船のようにふくれてしまいます。
これらの症状は、塗り替え後数年で発生することが多く、再塗装が必要となるケースも少なくありません。
2. 下地を補強し、平滑にする「調整材」の役割
長年の風雨や紫外線に晒された外壁は、劣化が進み、細かなひび割れや凹凸、チョーキング(白い粉状の劣化)が発生しています。
下塗材には、これらの劣化した下地を補強し、塗料を吸い込む量を均一にする役割があります。
特に古い建物や劣化が著しい壁面では、下塗材の吸い込みを均一にすることが非常に重要です。
もし、下地が塗料を不均一に吸い込んでしまうと、色ムラが発生し、せっかくの美しい上塗材が台無しになってしまいます。
また、下地が平滑でないと、上塗材の仕上がりが凸凹になり、見た目も悪くなってしまいます。
3. 下地の「シミ・アク・ヤニ」を抑える役割
築年数の古い建物や、雨漏りなどの影響で、壁面にシミやカビ、ヤニなどが付着していることがあります。
これらの汚れは、上塗材を塗っても浮き上がってきてしまうことがあります。
下塗材の中には、これらの汚れをしっかり抑え込み、上塗材に影響が出ないようにする「シーラー」という種類のものが存在します。
特に、雨漏り跡やタバコのヤニなどがある場合は、この「ヤニ止めシーラー」や「シミ止めシーラー」を使用することが必須となります。
4. 塗料の「吸い込み」を抑える役割
劣化した下地は、まるでスポンジのように塗料を吸い込んでしまいます。
この状態で上塗材を塗ると、規定量以上に塗料が必要となり、色ムラの原因にもなります。
下塗材は、下地の吸い込みを止め、上塗材を効率よく塗布できるようにする役割も果たします。
これにより、上塗材の性能を最大限に引き出し、美しい仕上がりを実現します。
また、余分な塗料の消費を防ぐため、結果的にコスト削減にもつながる場合があります。
5. 仕上げの色を美しく見せる「ファンデーション」の役割
下塗材には、上塗材の隠ぺい性を高め、発色を良くする役割もあります。
特に、濃い色から薄い色に塗り替える場合や、逆に薄い色から濃い色に塗り替える場合など、下地の色をしっかりと隠すことが重要になります。
下塗材には、白色やグレー、透明など、様々な色があり、上塗材の色に合わせて適切なものを選ぶことで、より美しい仕上がりを実現します。
まるで、肌色を均一に整えるファンデーションのような役割です。
下塗材の種類と選び方
さて、下塗材の重要性をご理解いただいたところで、次にどのような種類があるのかを見ていきましょう。
下塗材は、主に「シーラー」「プライマー」「フィラー」の3つに大別されます。
1. シーラー
「シーラー」は「封じる」という意味を持つ通り、下地の表面を固め、塗料の吸い込みを抑制する役割が主となります。
劣化が軽度な下地や、比較的平滑な下地に使用されることが多いです。
透明シーラー
下地の模様を活かしたい場合や、下地の劣化が軽度な場合に使用されます。
白色シーラー
上塗材の発色を良くしたい場合や、下地の色を隠したい場合に使用されます。
ヤニ止めシーラー・シミ止めシーラー
タバコのヤニや雨漏り跡のシミを抑えたい場合に使用されます。
2. プライマー
「プライマー」は「最初の」という意味を持つ通り、下地と塗料を密着させる接着剤の役割が主となります。
シーラーと似ていますが、特に金属系や塩ビなどの、塗料が密着しにくい素材に対して使われることが多いです。
錆止めプライマー
鉄部(雨戸、手すりなど)の塗装に必須です。錆の発生を抑制し、塗膜の密着性を高めます。
万能プライマー
様々な素材に使えるプライマーです。
3. フィラー
「フィラー」は「埋める」という意味を持つ通り、下地の凹凸やひび割れを埋め、下地を平滑にする役割が主となります。
特に、劣化が著しいモルタル壁など、クラック(ひび割れ)が多い下地に使用されます。
微弾性フィラー
小さなひび割れであれば、塗膜が伸びて追従するため、ひび割れが再発しにくい特徴があります。
津島市、愛西市、あま市のように、四季の寒暖差が大きい地域では、建物の伸縮が原因でひび割れが発生しやすいため、この微弾性フィラーは非常に有効です。
これらの下塗材は、下地の状態や上塗材の種類によって、適切なものを選択する必要があります。
津島市・愛西市・あま市の皆様へ、私たちからのメッセージ
津島市、愛西市、あま市の皆様、 お住まいの塗り替えは、一生に何度もない大きな買い物です。
だからこそ、ただ「安い」だけで施工会社を選ぶのは危険です。
「下塗材」一つとっても、その選択と施工方法に、職人の経験と技術、そしてお客様のお住まいへの想いが詰まっています。
もし、見積もり書に下塗材の詳細が記載されていなかったり、「一式」としか書かれていない場合は、その内容についてしっかりと確認されることをお勧めします。
「どんな下塗材を使うのか?」 「なぜその下塗材を選んだのか?」 「下地が劣化している場合はどうするのか?」
これらの質問に明確に答えられる会社こそ、信頼に値する会社だと思います。
大切なご家族と、かけがえのないお住まいを守るために、下塗りの重要性を改めてご認識いただければ幸いです。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡

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最後までお読みいただきありがとうございました。
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