シーリング材の劣化現象について
2025.06.24 (Tue) 更新
シーリング材の劣化現象について
皆さんの大切なお住まいは、毎日私たちを守ってくれています。
しかし、そのお家も時間の経過とともに少しずつ傷んでいくのは避けられない事実です。
特に、外壁の「塗装」は、お家の美観を保つだけでなく、雨風や紫外線から建物を守るという非常に重要な役割を担っています。
そして、この「塗装」と密接に関わってくるのがシーリングです。
「シーリング?何それ?」そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回はシーリング材について説明していきます。
Contents
- そもそも「シーリング」って何?お家のどこにあるの?
- ・防水性の確保(雨水の侵入を防ぐ)
- ・気密性の確保(外気の侵入を防ぐ)
- ・緩衝材としての役割(建物の動きを吸収する)
- 見過ごすと大変!シーリングが劣化する原因と主な劣化現象
- ・シーリングが劣化する主な原因
- ・シーリングの主な劣化現象(サイン)
- 劣化したシーリングを放置するとどうなる?怖いリスクを知っておこう
- シーリングの補修・打ち替えってどんな工事?DIYはできる?
- ・打ち増し(増し打ち)
- ・打ち替え
- ・シーリング補修はDIYできる?
- お家の健康を長く保つために!シーリングメンテナンスのタイミングと会社選びのポイント
- ・シーリングメンテナンスのタイミング
- ・信頼できる会社選びのポイント
- まとめ:シーリングは「お家の健康寿命」を左右する重要な部分です
そもそも「シーリング」って何?お家のどこにあるの?
まずは、シーリングがどんなものなのか、そしてどこにあるのかを理解しましょう。
お家をじっくり見てみてください。
特に、外壁のサイディングボード(板状の壁材)とサイディングボードの「つなぎ目」や、窓枠と外壁の「隙間」など、異なる部材が接する部分に、ゴムのような弾力性のあるものが充填されているのが見えますでしょうか?
これがまさにシーリングです!
専門的には「コーキング」と呼ばれることもありますが、基本的には同じものを指します。
シーリングは、液体状の材料を充填し、それが固まることでゴムのような弾力性を持つ「目地材(めじざい)」となります。
イメージとしては、お風呂の浴槽と壁の隙間に充填されているゴムのようなものを想像していただくとわかりやすいかもしれません。あれも一種のシーリングです。
では、なぜこんなものがお家に必要なのでしょうか?
シーリングの主な役割は、次の3つです。
・防水性の確保(雨水の侵入を防ぐ)
これが最も重要な役割です。
外壁のボードとボードの間や、窓枠との隙間は、そのままでは雨水が侵入し放題です。
シーリングがその隙間を埋めることで、雨水が建物内部に浸透するのを防ぎ、雨漏りや内部構造の腐食からお家を守ります。
・気密性の確保(外気の侵入を防ぐ)
隙間を埋めることで、冷暖房の効率を低下させる外気の侵入を防ぎ、室内の快適な温度を保ちます。
光熱費の節約にもつながる、地味だけど大切な役割です。
・緩衝材としての役割(建物の動きを吸収する)
建物は、地震や強風、気温の変化などによってわずかにですが常に動いています。
サイディングボードなどの外壁材は、これらの動きによって伸縮します。
シーリングは、この動きを吸収するクッションのような役割を果たし、外壁材同士の衝突やひび割れを防ぎます。
もしシーリングがなければ、外壁材に直接力が加わり、破損してしまう可能性が高まります。
このように、シーリングは私たちの目にはあまり意識されない部分ですが、お家が健康で長持ちするために欠かせない、非常に重要な役割を担っているのです。
見過ごすと大変!シーリングが劣化する原因と主な劣化現象
さて、そんな重要なシーリングですが、残念ながら永遠にその性能を維持できるわけではありません。時間とともに必ず劣化していきます。
では、なぜシーリングは劣化するのでしょうか?そして、どんな劣化のサインがあるのでしょうか?
津島市、愛西市、あま市の気候も踏まえながら、主な劣化原因と劣化現象を見ていきましょう。
・シーリングが劣化する主な原因
シーリングの劣化は、主に次のような要因が複合的に絡み合って進行します。
紫外線(UV)
これがシーリングにとって最大の敵です。
津島市、愛西市、あま市でも、日差しが強い日は多いですよね。
太陽光に含まれる紫外線は、シーリング材の分子結合を破壊し、柔軟性を失わせ、硬化やひび割れの原因となります。
まさに「シーリングの老化」を早める原因です。
雨水
雨自体がシーリングを直接的に劣化させるわけではありませんが、雨に含まれる酸性雨や、雨水がシーリングに長時間触れることで、表面の汚れの付着を促したり、カビや藻の発生を助長したりします。
また、劣化して弾力性を失ったシーリングに雨水が浸透することで、さらに劣化が加速します。
熱(気温の変化)
津島市、愛西市、あま市では、夏は非常に暑く、冬は冷え込む日もあります。
このような厳しい寒暖差は、建物の伸縮を大きくさせ、シーリングに常にストレスを与え続けます。収縮を繰り返すことで、シーリングの弾力性が失われたり、外壁材との間に隙間が生じたりします。
建物の振動や動き
地震、強風、そして日常生活でのわずかな振動なども、シーリングに常に力が加わる原因となります。
特に、交通量の多い道路沿いのお家や、工場などの近くにお住まいの場合、より頻繁に振動の影響を受ける可能性があります。
シーリング材自体の寿命
使用されているシーリング材の種類によって、耐用年数は異なります。
一般的に、変成シリコン系やウレタン系のシーリング材が住宅にはよく使われますが、種類によっては10年程度で劣化が見られ始めるものもあります。
施工不良
稀ではありますが、シーリングの施工時に下地の処理が不十分だったり、適切な厚みが確保されていなかったりすると、本来の性能を発揮できず、早期に劣化してしまうことがあります。
これらの要因が複合的に作用し、シーリングは徐々にその性能を失っていきます。
・シーリングの主な劣化現象(サイン)
では、具体的にどんなサインがあれば「シーリングが劣化している」と判断できるのでしょうか?
ご自宅の外壁をチェックする際の参考にしてください。
ご自身で確認できる代表的な劣化現象は次の通りです。
ひび割れ(クラック)
シーリング表面に細いひび割れが入っている状態です。
初期の劣化サインとしてよく見られます。
紫外線の影響でシーリング材の柔軟性が失われ、硬化することで発生しやすくなります。
この段階ではまだ水の侵入はないかもしれませんが、進行すると水の通り道となってしまいます。
肉痩せ(やせ)
シーリング材の体積が減少し、目地の幅が広がり、シーリングが凹んだように見える状態です。
熱や紫外線によってシーリング材の成分が蒸発したり、収縮したりすることで発生します。
肉痩せが進むと、シーリングが目地から剥がれてしまうリスクが高まります。
剥がれ(破断)
シーリング材が外壁材や窓枠との接着面から剥がれてしまっている状態です。
肉痩せが進行したり、建物の動きに追従できなくなったりすることで発生します。
剥がれが生じると、そこから雨水が建物内部に直接侵入する可能性が非常に高まります。
これは、最も危険な劣化サインの一つです。
硬化(弾力性の消失)
指で押しても、シーリングが全くへこまない、カチカチに硬くなっている状態です。
本来のシーリングはゴムのような弾力性を持っていますが、紫外線や経年劣化により、その柔軟性が失われます。
硬化したシーリングは、建物の動きに追従できなくなり、ひび割れや剥がれの原因となります。
切れ(破断)
シーリング材が目地の途中で完全に切れてしまっている状態です。
ひび割れが進行し、建物の動きや強い力が加わることで、完全に破断してしまうことがあります。
剥がれと同様に、雨水の侵入リスクが非常に高い状態です。
チョーキング(白亜化現象)
シーリングの表面を指で触ると、白い粉が付着する現象です。
外壁塗装のチョーキングと同じく、紫外線によってシーリング材の表面が劣化し、顔料が粉状になって現れるものです。
シーリングの表面劣化のサインであり、放置するとひび割れなどに進行しやすくなります。
コケやカビの発生
日当たりが悪く湿気がこもりやすい場所のシーリングに、コケやカビが発生することがあります。
これは直接的なシーリング材の劣化ではありませんが、シーリング表面に汚れが付着しやすくなっている証拠でもあり、放置するとシーリング材の弾力性を損ねる可能性も指摘されています。
津島市、愛西市、あま市にお住まいの方は、ご自宅の環境や築年数を考慮しながら、上記のサインがないか、ぜひ一度ご自宅の外壁をじっくりと観察してみてください。
特に、築10年を超えているお家は注意が必要です。
劣化したシーリングを放置するとどうなる?怖いリスクを知っておこう
「少しひびが入っているくらいなら大丈夫だろう…」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、劣化したシーリングを放置することは、お家にとって非常に大きなリスクを伴います。
ここでは、劣化したシーリングを放置した場合に起こりうる「怖いこと」を具体的に解説します。
雨漏り・結露の発生
これが最も直接的で、そして最も深刻なリスクです。
シーリングがひび割れたり、剥がれたりすることで、外壁の隙間から雨水が建物内部に容易に侵入するようになります。
最初は小さな雨漏りでも、徐々に範囲が広がり、壁の内部や天井裏、床下などにまで水が回り込む可能性があります。
また、侵入した雨水によって壁内が高湿度になり、断熱材の性能が低下したり、構造材が結露しやすくなったりすることもあります。
構造材の腐食
建物内部に侵入した雨水は、壁の内部にある柱や梁といった「構造材」を腐食させます。
木材は湿気に非常に弱く、一度腐食が始まると加速度的に進行します。
構造材が腐食すると、お家の耐震性が著しく低下し、大規模な地震の際に倒壊のリスクが高まります。
これは、お家の寿命を大きく縮めることにもつながります。
カビやシロアリの発生
雨水が侵入し、湿気がこもる場所は、カビやシロアリにとって最適な環境となります。
カビは健康被害の原因となるだけでなく、構造材の腐食をさらに促進します。
シロアリは、木材を食い荒らすため、構造材をボロボロにしてしまい、こちらも耐震性の低下につながります。
一度シロアリが発生すると、駆除に多額の費用がかかるだけでなく、お家へのダメージも甚大です。
断熱材の劣化と断熱性能の低下
壁の内部に雨水が侵入すると、断熱材が濡れてしまいます。
濡れた断熱材は、本来の断熱性能を発揮できなくなり、お部屋の暖かさや涼しさが失われます。
結果として、冷暖房の効率が悪くなり、光熱費の増加にもつながります。
外壁材の劣化促進
シーリングの劣化は、外壁材自体にも悪影響を及ぼします。
例えば、シーリングが剥がれた部分から雨水が侵入すると、サイディングボードの裏側に水が回り込み、反りや浮き、ひび割れなどの劣化を促進します。
最悪の場合、外壁材の張り替えが必要になることもあります。
費用のかさむ大規模修繕につながる
シーリングの劣化を放置すると、上記のような様々な問題が発生し、最終的には大規模な修繕が必要となるケースがほとんどです。
例えば、雨漏りによって内部構造が腐食してしまった場合、外壁の張り替えだけでなく、内部の構造材の交換まで必要となり、修繕費用は跳ね上がります。
早期にシーリングをメンテナンスしていれば、費用を抑えることができたのに、というケースは非常に多いのです。
津島市、愛西市、あま市にお住まいの皆様、大切なご家族が安心して暮らせるお家であるために、シーリングの劣化サインを見つけたら、決して放置しないでください。
シーリングの補修・打ち替えってどんな工事?DIYはできる?
「じゃあ、シーリングが劣化したらどうすればいいの?」そう思われた方もいらっしゃるでしょう。
シーリングの劣化を補修する方法は、主に次の2つです。
・打ち増し(増し打ち)
既存のシーリングの上に、新しいシーリング材を充填する方法です。
比較的軽度な劣化や、シーリングの厚みが不足している場合におこなわれます。
しかし、既存のシーリングが広範囲に劣化している場合や、密着不良を起こしている場合には不向きです。
・打ち替え
既存のシーリング材を全て撤去し、新しいシーリング材を充填する方法です。
最も一般的な補修方法であり、シーリングの性能を最大限に回復させることができます。
劣化が進行している場合や、耐用年数が過ぎている場合は、打ち替えが推奨されます。
・シーリング補修はDIYできる?
「自分でやれば安く済むかな?」そうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
ホームセンターにいけば、シーリング材とコーキングガンが売っているので、一見簡単にできそうに見えますよね。
しかし、結論から言うと、シーリングの補修(特に打ち替え)はDIYで安易におこなうべきではありません。
その理由は次の通りです。
高所作業の危険性
外壁のシーリング補修は、脚立や足場が必要な高所作業となることがほとんどです。
不慣れな方がおこなうと、転落事故のリスクが非常に高く、命に関わる危険を伴います。
専門的な知識と技術が必要
既存材の撤去、下地処理、プライマーの選定と塗布、バックアップ材の挿入、適切な厚みでの充填、ヘラでの均しなど、多くの工程において専門的な知識と高い技術が求められます。
素人判断で行うと、適切な処理ができず、すぐに再劣化してしまう可能性があります。
適切な材料の選定
シーリング材には様々な種類があり、外壁材や使用環境によって最適なものが異なります。
間違った材料を選んでしまうと、耐久性が著しく低下したり、外壁材を傷めてしまったりする可能性もあります。
防水性の確保の難しさ
シーリングの最も重要な役割は防水性です。
素人がおこなった場合、目に見えない小さな隙間や密着不良から雨水が侵入し、結果的に雨漏りを引き起こしてしまうリスクが高いです。
費用対効果の悪さ
一時的に費用を抑えられたとしても、施工不良による早期の再劣化や、雨漏りによる大規模修繕が必要になった場合、結果的にプロに依頼するよりもはるかに高額な費用がかかってしまう可能性があります。
ご自身の安全、そしてお家の健康を守るためにも、シーリングの補修は必ず専門の会社に依頼することをおすすめします。
津島市、愛西市、あま市には、信頼できる塗装会社、リフォーム会社がたくさんありますので、ぜひご相談ください。
お家の健康を長く保つために!シーリングメンテナンスのタイミングと会社選びのポイント
それでは最後に、シーリングのメンテナンスを行うべきタイミングと、信頼できる会社を選ぶためのポイントについてお話しします。
・シーリングメンテナンスのタイミング
シーリングの耐用年数は、使用されている材料の種類や環境によって異なりますが、一般的には5年~10年が目安と言われています。
外壁塗装のタイミングと合わせて、シーリングの打ち替えをおこなうのが最も効率的です。
多くの住宅で、外壁塗装は10年~15年を目安におこなわれますが、シーリングの方が先に劣化することもあります。
そのため、外壁塗装の時期でなくても、次のようなサインが見られたら専門会社に点検を依頼しましょう。
築5年~7年を過ぎたら一度点検を検討する
ひび割れや肉痩せが目立ち始めたら
シーリングが硬くなったり、剥がれたりしているのを発見したら
外壁塗装を検討しているタイミングで、同時にシーリングの状態も確認してもらう
特に、津島市、愛西市、あま市で近年、風雨や日差しが強い日があったと感じる方は、より注意深く観察することをおすすめします。
・信頼できる会社選びのポイント
シーリング工事は、お家の防水性を左右する重要な工事です。
そのため、信頼できる会社を選ぶことが非常に大切です。
次のポイントを参考に、慎重に選びましょう。
豊富な実績と専門知識
津島市、愛西市、あま市でのシーリング工事、外壁塗装工事の実績が豊富で、シーリングに関する専門知識をしっかり持っている会社を選びましょう。
過去の施工事例を見せてもらうのも良いでしょう。
丁寧な調査と詳細な見積もり
ご自宅の状況を実際に見て、シーリングの状態や外壁材の種類などを丁寧に調査してくれる会社を選びましょう。
その上で、具体的な劣化状況や、どのような工事が必要なのか、使用する材料の種類、費用などを詳細かつ分かりやすく提示してくれる見積もりかどうかを確認してください。
あいまいな見積もりや、「一式」で済まされている場合は注意が必要です。
複数の会社から相見積もりを取る
最低でも2~3社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
費用の妥当性だけでなく、提案内容や担当者の対応なども比較することで、より信頼できる会社を見つけやすくなります。
質問に丁寧に答えてくれるか
わからないことや不安なことがあれば、遠慮なく質問しましょう。
専門用語を使わずに、素人にもわかりやすく説明してくれる会社であれば、安心して任せられます。
アフターフォローや保証の有無
工事後のアフターフォローや保証制度が充実しているかどうかも重要なポイントです。
万が一、不具合が発生した場合でも、きちんと対応してくれる会社であれば安心です。
地域密着型で評判が良い
津島市、愛西市、あま市に拠点があり、地域での評判が良い会社であれば、何かあった時にもすぐに駆けつけてくれる安心感があります。
インターネットの口コミや、ご近所の方の評判なども参考にしてみましょう。
適切な資格や許可を持っているか
建設業許可など、適切な資格や許可を持っている会社であることも確認しましょう。
まとめ:シーリングは「お家の健康寿命」を左右する重要な部分です
シーリングは、お家が雨風や紫外線から身を守り、快適な室内環境を保つための「縁の下の力持ち」です。
目立たない部分ですが、その劣化を放置すると、雨漏りや構造材の腐食、シロアリの発生など、非常に深刻な問題に発展し、最終的には高額な修繕費用が必要となる可能性があります。
「うちのシーリング、大丈夫かな?」そう少しでも感じたら、まずは専門会社に相談して、お家の健康状態をチェックしてもらいましょう。
早期発見・早期対応が、お家を長く健康に保つための秘訣です。
いかがでしたか?
ご不明点などございましたらお気軽にご相談ください♡
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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